2008/04/03

すずめ芸術

時々、朝〜午前中に聴こえるスズメの歌う不規則そうでループしているリズム、「ジジチャッチャッジジチャッチャッジジチャッチャッジュゥ」と、ミョーなタイミングで何度も入ってくる大きめの声、「ジャッ」。

聞くより話す方が得意と思われる彼ら、強引に話し続けるヒト(リズム歌い)のスキをみて話しを突っ込もうとしてるヒト(ミョーな「ジャッ」)のせめぎ合いかと思っていました。



ところが、この分析は安易すぎました。このせめぎ合いは予想を遥かに超える高度なスズメ文化の「音」だったようです。

田舎道の赤信号で止まった時に、そのせめぎ合いが聴こえてきました。
近くの柿の木を見た時、その世界が展開されていました。
それは、見た感じ明らかに舞台芸術…。

ヘタクソな絵でごめんなさい。分かりますでしょうか?(デザイナーだけどイラストレーターじゃないんで、直接線を描くのはイマイチ)

そう、能の舞台を思い出す、言葉では表現できない「わびさび」パフォーマンス。

囃子(はやし)と地謡(じうたい)を兼務するスズメは一羽。
丁寧にリズムを歌いながら、少し猫背気味に目立たず歌い続けます。

シテ方(主役)は枝に止まると同時に、体を反ったり、前のめりの姿勢をビシッと決め、同時に大きな声で「ジャッ」と発声します。

観客のスズメは確認できなかったので、これはリハーサルなのかもしれません。


実際、寝起きに聴くこのスズメのせめぎ合いの声、今思えば囃子&地謡を二羽以上のスズメが歌っているのを聴いた事はありません。そう、二羽で構成される芸術のようです。


concreteの森下氏にスズメ囃子のリズムを解析してもらいました。

ループが定期的に分断される変な(ノリきれない)リズムだそうですが、どこにでもパフォーマーが入れる許容力があるのかもしれない、とのことでした。
フラメンコもリズムが不定期で(セオリーはあるようです)、それ故にダンサーの自由があるんだとか。



これは、、、おとぎ話なのかもしれません。
でも、私は彼らの芸術をこの目で見ました。交差点の脇にある柿の木で。


ま、参考までに。

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