2009/04/16

つばめ

ニュースによると「例年より遥かに早くつばめを本日確認」。


ありゃ?
ウチは東京から北に約100km。
つばめはもう10日程前から来ていましたが…。
ヒトの大先輩であるトリなのに、ヒトはその動向を気にもしてないんだろう。
東京じゃあ、2週間以上前から来てるだろ。


最近の日本人は、家畜出身であるイヌとかの動向を気にします。
でも、イヌは進んで人の下僕になった動物。人が学ぶ事など全くないのです。聴覚とか嗅覚の鋭さだけは利用すべきでしょうけど。
イヌは人の顔色次第でビクビクしたりきゃっきゃしたりします。

なのに、イヌは幼児を噛み殺したり、音楽性が微塵も感じられない耳障りな声を出します。
特にあの鳴き声。単に耳障りで、音楽に関わるものとしてはウザいだけです。
江戸時代にイヌを愛玩動物にすることが皆無だったのは、そういう野蛮さからなのかもしれません。
ちなみに当時、ねこがペットとしてメジャーで、ちょっと地位が高かったりするとインコなどを飼っていたそうです。


ねこは無理矢理人間が愛玩動物にしました。
でも、ねこは静かで、鳴き声の音量はほどほどで、声質は甘い。音楽的にクールです。
わがままですが、人に直接迷惑をかけることはあまりありません。

トリも無理矢理愛玩動物にされたんですが、インコ類は犬猫より頭が良いので、「ペット」という立場を受け入れてたりします。
中型インコ以上はやかましいし、クチバシは強力。
でも、野蛮なイヌとは違い、子供には強烈に優しいのです。
声は言うまでもありません。
地球生物上で最も表現力を持つ歌を歌います。
良い時は美しい歌を歌い、悪い時にはノイズを発生します。

音の表現において、人間はトリに最も近づいた生物と言えるでしょう。


でも、確かにつばめ、早すぎです。
夜なんか寒いし、こっちが心配してしまう程。

去年は、あまりに早く巣立ちした1羽が最後まで飛べずじまいで、その子を看取る事になってしまいました。
残り4羽は無事巣立ちましたが。
できれば手間なしで巣立ちしてほしいなぁ。



ちなみにウチ、つばめの巣は賃貸です。
もう7〜8年になるでしょうか。
土台は当時のもので、時々崩れます。←その際に手間がかかるんですけどね
多くの家族が利用してきた由緒ある(?)巣です。
今年はつばめ家族全員が無事に南方に旅立てるように。。。。。

種子食いことり

前回か前々回に「すずめ4〜5羽でひまわり完食」的な事を予想したんですが、結果はこれ。




あぁ、しめ。君か…。
君ならすずめ数羽分、1羽で平らげるわな。

道理で粟とか細かい種子を食べないわけだ。
すずめなら喜んで食べるはず。

ソバの種子を食べないのも、しめだからでしょうね。
すずめなら喜んで食べます。


朝っぱらからひよがエサ台に出入りしてるので、すずめはちょっと腰が引けてるのかもしれません。
その点、しめは怖いモノなし(ただし、ヒトへの警戒心はすずめやひよより強い)。

ウチの小さなエサ台構成はこうです。


強者のひよ類が上で、弱者(しめとかレンジャクは当てはまらないけど)は下になっちゃってます。


ま、何にしてもしめは大量に食う!
しかもしめは寡黙。独り占めする気満々。
でも、すずめは既にエサの存在を知っているのは確か。
いつかしめのスキを狙って種子台に来る事でしょう。いや、既にスキを見て来てるかもしれませんね。

2009/04/15

トリにエサをやることについて

「トリにエサをやることは自然環境に影響がある」という意見が環境保護家や研究者の中にあります。
まあ、それは正論なんでしょうが、、そもそも「ヒトの存在が自然環境ではない」という基準に立脚している理論なんですね。


そもそもすずめやからす等々がここまで増えたのは人間がいたからです。
もしかすると、彼らがここまで利口になった(ヒト的な基準で)のも、人間がいたからかもしれません。

すずめはヒトがその土地からいなくなると、その土地を去ります。
からすはヒトがいなくても生活していけますが、ヒトがいる所の方が遥かに多くのからすがいます。


つまりこうです。
・ヒトが農業を営むようになり、エサが増えた(草食系トリ)
・ヒトが食物を食い散らかし、エサが増えた(肉食、雑食系トリ)

意図してかせずか、ヒトは大昔からトリにエサを提供し続けてきたのです。
今更、たかが個人がエサ台を作ろうと、ヒト全体の影響に比べたら取るに足りません。


例えば、ヘビがトリのヒナを狙っていたとして、それをヒトが防御しても大した問題じゃありません。
ヘビは代わりのエサを見つければ良いだけの話です。むしろ、注目してたヒナ以上に良いエサがあるかもしれませんし。
こんなのは、人間社会でもよくありますよね。
例えば、トリのヒナが巣から落ちて瀕死なのを拾って育てても大した問題じゃありません。
自然に還れるかどうかも分かりませんし、還ったところでたった1羽のトリです。そのままうまく元の環境にとけ込めるかも分かりません。
ヒトの元で生涯を過ごすかもしれませんが、外を知らないトリにとってはそれも幸せかもしれません。ちょっと寂しいけれど。

ライオンがシマウマの子供を育てたら美談。
なのに、ヒトがすずめのヒナを育てたら「放っておかなければ、それは自然の摂理に反する」、、みたいな、ね。


こういう考えって、ある意味ヒト以外の生物を下に見てる証拠だと思うんですね。
「ヒトは地球生物より上の次元にいて、ヒト以外の地球生物を助けても殺してもいけない」、と。


太古からの日本的な考え方を応用してみたら、答が出てきました。
「私達は植物を食べる。なら、植物を育て愛でよう。」
「私達はトリを食べる。なら、トリを尊敬し、彼らが食べるものは放っておこう。」←田んぼのタニシとか
「私達は魚を食べる。なら、魚を食べるモノを調整して食べよう。」←クジラとか
最後にゃ、「私達は命をかけてクジラを狩り、食べる。供養しなければバチが当たる。」←各所にあるクジラの供養塔

全てはバランス。
何かを食べなければヒトは生きていけない。
食べるだけで終わりなんでしょうか??養殖だからといって。
上記の行為はヒトなりの「恩返し」だと思っています。
それが自然の中にあるヒトのポジションだと思います。

奇跡的に異常に歴史が長い国である日本においては、そういった考えが深層心理にまで染み付いています。
だから、私達が自然環境に対してふと感じる事は、おおむね間違ってないのではないか、と思うこの頃です。


すずめ。
彼らは春〜初夏に害虫を食べてくれます。
逆に、秋の実りの頃、イネ自体を食べちゃったりします。
益鳥でもあり害鳥でもある、ニヒルなすずめ。

これはヒトとすずめの暗黙の契約だと思うのです。
すずめサイドからすると、「害虫を我々が食べたおかげで増えた収穫分は、すずめ様が自由にして構わんだろ」という(笑)。

でも、それこそがバランス。

今後ヒトが守っていかなければならないのは、そういう暗黙の契約でしょう。
それこそが自然環境への同化(「自然保護」とか「地球を守る」「地球に優しく」ってのは、ヒトがあらゆる生物より上って思想なので大嫌い)。

過去、ヒトは契約を無視してすずめを虐殺したり、そのせいで農作物が害虫によって壊滅されたりしました。

少なくともトリとヒトは同等か、トリは遥かに先輩だと考えておくべきでしょう。
鳥インフルエンザによって渡り鳥まで殺されるなら、インフルエンザ以上にヒトや環境がダメージを負うかもしれません。

結局これって、
「養鶏だからといって、悪環境でトリ飼育して食うのもほどほどにしとけよ」
というメッセージであることを感じ取る必要があると思うわけです。

だって、肉をほとんど食べない私からすると、「卵で十分じゃん!」と思うからです。
牛だって、生クリームとチーズ、牛乳、バター、ヨーグルトで十分だし。


まあまあ、そんなんはいいとして、トリがどうあるかが地球を握っているのですよ。
恐竜の子孫とも、(極一部の研究では)恐竜の先祖ともいわれるトリ。
ヒトの言葉を教えるのも良いんですが、私達がトリの言葉を理解する必要を感じます。

ようやくことり公認に

ひよ公認のエサ台にはなったものの、種子食いのことり(すずめとか)にはずっと見向きもされてきませんでした。

ここに来てようやく、ひまわりの種等を入れておいた器から去っていくことり(すずめ?)を発見。
それ以後、夜に出したエサが早朝になくなるようになりました。
ちなみに早朝なので(わたくし→zzzzzz)、誰が食べてるのかは不明です。まぁ、すずめでしょう。

出しているエサの量からして、3〜4羽以上であることは確実です。
こういう情報伝達の早さは、ことり界No.1の情報マシン、すずめ以外にはありません。
あ、話し好きと言うより歌好きのシジュウカラの情報伝達力も侮れませんが、最近あまり見ないので違うかなぁ。


そう、比較的警戒心の強いひよが、最近4m程度の距離でも逃げずにリラックスしてくれるようになりました。
こちらも別作業で集中しているので、それも分かっての事でしょうが。

そのひよ。
エサ台に行くまでの道程で、私が屋外にいる時は目の前(1.5m以内)を横切っていきます。
「ある種のあいさつなのかな〜」
なんて思いながら、エサ台付近にとまった際に「おいっす!」なんて声をかけるようにしてます。
以前と違って、逃げる事はなくなりました。

そんな情と律儀さがありながら、腐ってもパンク野郎(byとりぱん)、ひよ。
エサ台にエサがないとヒジョ〜にうるさいのです。
エサがある時の鳴き方と違うのが最近分かってきて、眠っていても「あぁ、エサがないんだな」と分かるようになってしまいました。

さらに、好みのエサがないエサ台(ちょっとひからびたフランスパンのみ)にわざわざ来て、トサカを立てながらこちらを見ながら2〜3鳴き。

あぁ、気付いたらエサ係認定かぁ…。
トリって飼い鳥でも野生でも思考は同じなのね…。※飼っていたボタンインコ他のインコもエサ係を認定してた


エサ係は下かというと、多分そうじゃないと思います。
そもそも多くのトリに上下関係は存在しないし(家族は除く)、多分エサをあげることは最上級の愛情表現だと感じているはずです。
親鳥は半分消化したものをヒナに与えるし、飼い鳥が一番喜ぶのは口移しでエサをあげることです(トリにとってもヒトにとっても衛生上よいことではないようですが)。

ところが、トリの愛情返しってのはくせ者です。
つまり「わがまま」「いたずら」。
多くのトリは基本的に楽天家できゃっきゃしてますから、こういう行動になるんだと思います。
「こっちもすきすき〜!驚かしちゃえ!つっついちゃえ!」的な。
トリの場合、これをされる方のトリもきゃっきゃしてるので、大笑いして完了、、と。

トリに比べたらほ乳類は遥かに鬱な精神構造を持っているので、それを悪い方に捉えてしまう。。のかもしれないと思うこの頃です。


楽天家といえば、先日の夕刻のすずめ1羽。
「チャッチャッチ〜」というような鳴き方を日没後も大声で繰り返していたので、鳴き声をマネして返してみました。
こやつ、明らかにこちらがマネしているのに気付いて、時々視界から消えたかと思うと戻ってきて、結構近い距離まで近づいてきました。
明らかにこちらを見ながら鳴いてます。

さすがに4m以内には近づきませんでしたが(ひよといい、4mって重要な距離なのか??)、そのハイテンションぶりたるや笑うしかないくらい。

ちなみにその「チャッチャッチ〜」に応えるすずめは1羽もいませんでした。
何しろ日没後で、ほとんどのすずめがマイホーム(人家の雨樋とか雨樋とか雨樋とか)に帰った後の時間だったので。


わざとすずめの目につくような日中にエサを用意しているので(ひよのエサも同じ)、もしかするとエサ係だと知れてきてるのかもしれません。

まったくこやつら、ちょっとムカつく反面、かわいいんですよねぇ。

2009/04/08

春のすずめ

冬にはほとんど姿を見せなかったすずめが、本格的に姿を現しました。


離れにある蔵の雨樋で嬉しそうに歌っています。
今まで聞いた事のない陽気な歌。
あれ?途切れないぞ??
おそらく1羽で歌ってるのに、息継ぎが全く分からない。
ヤツらは0.3秒以内で呼吸できるに違いない。

でも、誰もその歌に応えないし、応えないことは全く気にしてない歌い主。
なんだ?こいつら。


出先で夕方、20羽以上のすずめが小さな木に集結。
「ドジュジュジュジュジュジュジュジュジュジュ」
あぁ、すずめ芸能で聴いたマシンガン謡いだぁ、なんて思いながら見ていたら、すずめ達はほとんど動かず。
ちょっと遠かったんで何が行われていたかは分からなかったけれど、良い間合いで「じゅん!」とか言ってたんで、あの舞台がそこにあったのかも。

ていうか、すずめ芸能が各所で行われてるのは当然(?)なのだけれど、そのマシンガン謡い。
1分以上続いてたぞ!どーゆー肺活量なんだ?

攻撃的に遠慮するヤツら

ひよの鳴き方、「いーよいーよ!!いーよ!!!」とおばちゃんが贈答品に対して遠慮しているようにしか聴こえません。
それも、「いーよいーよ!いいっつってんだろが!!何ならやったろぉか!!」位の。


この冬を通した結果の、ひよの好きなエサ
1.バナナ
2.みかん・オレンジ
3.砂糖まぶしたグレープフルーツ
4.トマト
5.リンゴ
6.フランスパン
前回とあまり変わりませんね。
グレープフルーツが突然の上位進出。
「あまり甘くないから砂糖でもまぶしたれ!」とやったものの、砂糖の影響がないところまで完食。砂糖の有無はあまり関係ないかも。
前回同様、ここでも意外なのはリンゴ。ちょっと茶色くなるまでほとんど食べません。硬いのか??!!

写真:大好きなバナナとオレンジを目の前にし、ちょっと目尻の垂れたひよ(多分♀)


暖かくなってきた昼ごろ、聴き慣れないトリの歌が聴こえたので外を見てみたら、そこにひよ。目が合った途端に逃げました(なぜすずめもひよも同じ行動をとるのか)。
ひよは「ギャース!!」とか「いーよいーよ!」とかしか鳴かないと思ったら大間違いです。
さらに、つがいでの会話はかなり甘〜い感じで、囁くような声量で話します。


エサ台に来るひよが何羽いるのか分からないんですが、♂♀はちょっと分かってきました。
♂は体が大きく、色が濃いめ&トサカ強めです。
♀は色が淡く、毛並みが柔らか&体の線が優雅な感じ。
多くのトリの性格と同様に、♂は好奇心旺盛で人前に来るくせに敏感、♀は保守的で人前に現れない割にはマイペースです。


もし、ひよ(♂)が現れたなら、裏声で「いーよいーよ」と歌ったげると効果的です。ひよの声と人間の裏声は近い音域にありそうなんで、彼らもマネだと気付きます。
ウチでやったら、「あれ?なんで人が俺たちのような鳴き方するんだ?」という間合い&反応がありました。
それがあってか、ヤツらの見えるところでエサを用意すると、こちらに向けて一直線に飛んできて「あんがとよ!!」的な意思表示があったくらいです。
常に上から目線なのは当然です(笑)。二足歩行・高等生物としては彼らの方が遥かに先輩だし、人は飛べないし。


身近なひよとかすずめとかからすとか。
その生態が知られていなかったり、矛盾した評価があったり、面白かったりします。
例えばこれ↓
wikiのすずめ
イネの害虫を食べる反面、イネを食べるとか、「追い払われる一方で、「神様のお使い」として慕われてもきた」とか(笑)。
以前から書いてきた通り、すずめは最大のミステリーなんですけどね。誰もミステリアスなトリとして扱わないのが、更なるミステリー(笑)。
ま、人がすずめに騙されてるんですよ。


持ちつ持たれつを地でいく日本の里(山)のトリ達。
いかにもトリっぽいし、日本的だし。いいですねぇ。