2008/06/10

子育ての春〜初夏

ウチは春先、
・ヒト:1世帯
・スズメ:3〜4世帯
・ツバメ:2世帯(さらに希望している2世帯アリ)
・ヒヨドリ:1〜2世帯 ※どうも近くの樹木にいる様子
・キジバト:1世帯 ※いるような気配あり
の大家族になります。


まずスズメ。
いつもヒトが出入りするテラスのすぐそばの雨樋に1世帯。テラスに立つと2m先にエサ運び役のスズメ(♂♀不明)が。
こやつ、ヒトがいるといつもチラ見する。視線を感じてヒトが見る、目が合うとソワソワ。
視線を無視するとすぐに巣に入っていくくせに。見なきゃいいじゃん!

スズメは概ねそういう「ちょっかい出したくなる」行動をとります。
2階の雨樋にいる世帯主もそう。
ヒトがいるのを分かっていながら思い切り歌い(近くにスズメなし)、こちらが覗くとこれみよがしに逃げる。

遊ばれてる??くっそ〜〜。

それと、スズメに止めてほしいこと。
ツバメが争って飛び去るタイミングに合わせて飛んでいくこと。
ひらりとハイスピードで飛んでいくツバメ達の最後に君達が現れると、それこそorz...。がっかり。
グライダーのようにスマートなツバメの後に、思い切り鳴きながら羽ばたいて行く君達(しかもはるかにツバメより遅い)。何が狙いなのか、、、。


芸人根性を持つスズメはさておき、本題はツバメ。

以前中古住宅(数年間使い回し)のことを書きましたが、ここを勝ち取った一家、結末は8年前のストーリー、5年前のストーリーより悲しいものになってしまいました。

8年ほど前、築3年の中古住宅に一家が居を構えました。
良くできた中古住宅だったのですが、初夏に暴風雨に2度襲われ、中古住宅は全壊。まだ卵から孵ったばかりのヒナは全滅しました。

その翌年、全壊した中古住宅の土台を利用して新しい住宅が完成しました。
その後2年ほどは完璧な住宅でしたが…。

5年ほど前、梅雨時の湿度が異常なほど高く、またしても根元から崩壊しました。
この時はヒトの一家(私達ですね)が早い段階で気付き、竹籠で住宅代わりとしたのですが…。
4羽は無事巣立ったものの、最後の1羽は飛び立っても庭に落ちてしまう。
その(おそらく)末っ子は一時期保護し、10日程度でヒトの一家からも巣立ちました。


そして今年。
たどたどしい力が入っていない感じのツバメが中古住宅のすぐ下にいるのを見ました。
その近くにはぶくっとふくれた大人のツバメ。

巣立ったものだと思いました。
そして中古住宅のあるベランダへ。

黒と白の羽が生えている巣立ち直前の5羽、、全滅です。
糞の山の上で息絶えた2羽、少し離れて1羽、1m近く離れて仰向けの1羽、寒さから逃れようとしたのかエアコン室外機の陰に1羽。
このところの冷え込みで、壮絶な状況で絶命したと思われます。仰向けで絶命した1羽がその状況を物語っています。
気付けなかった自分が情けない…。

2羽のツバメは両親だったんでしょう。
今考えると、ひどく生気を失っていたような…。

ツバメはヒトの家屋に間借りして巣を構えている事を自覚しています。
ヒナたちがどうなってしまったのか、ヒトに伝えるために数日間メッセージを発していたのかもしれません。
そう、ぶくっとふくれ、時々しゃべっているツバメを数日前から見ていました。



たかがツバメ。
されど、ツバメが(関東以南の)日本の稲作を守ってきたのを忘れてはいけません。
里山の歴史など知りもしない一部の無能な自然研究家が、
「野生生物は(死にかけていても)そのままにすべき」
などとバカ極まりないことを平気で仰ってますが、ツバメやスズメ等の鳥達は人間と共生してきたファミリーだということをお忘れか?
彼らは人間が作った環境で生きていて、私達も彼らがいる環境で生かされています。
これは完璧なバランス。ヒトありきの自然の姿です。

そういう、趣味の「自称」研究家連中(「学者」なんて立派な肩書など100年早い!)、猛省してほしい。
「自然」と「里山(バランスの取れた人工の自然)」を一緒にしてるヤツもいたり。
里山を頼りにしてる鳥達がどれだけいるか理解するようにね。里山に住めばすぐわかる。
ヒトがいなくなり畑や田んぼがなくなったとしたら、スズメやヒヨドリはいなくなり、キジも数を減らすだろう。トビは激減、カラス、シジュウカラ、モズ、白鳥、各種カモ、その他の鳥達が激減することぐらいバカでも分かるだろう。
まあ、知っておくようにね。



ヒトが頂点だと思い込まされてきた近代化120年。
その昔、日本の里山の生物はヒトも含めて尊敬しあっていた存在だったはずです。
クマやキツネ、オオカミ、カラス、鷹、鹿、イノシシ等々は神。
ヒトに寄り添いながらも自由なスズメやツバメ、ヒヨドリ、キジ等は近所の芸術家。
牛や馬、猫、犬、鶏、豚は家畜と言いながらも実際は家族。
虫達は自然に宿る精霊。


ヒトとして、助けられるものは助ける、害のあるものはヒトの手の届く範囲だけ駆除するのが自然だと思うのですよ。
でないと、蚊を殺す事でさえ「自然に反する好意」となってしまう。
ヒトとして、蚊を殺しツバメのヒナを助ける。
ヒトとして、蛍を保護しアブを叩く。
これが本当の里山の自然なんじゃないかと思う訳です。
「害のあるもの」として間違われ虐殺された鳥達もいました。中国文化大革命にてスズメ大虐殺→結果、イナゴ大発生→作物壊滅。
ヒトを虐殺したのが罪なだけでなく、生き物を虐殺したのも全く同じ罪。罪はいずれ還ってくるもの。


私達も自然の一部。
ここ最近、里山の鳥達から「得体の知れない人間という恐怖生物」から「自然の一部としての人間」として少しずつ認められつつある感じがします。
勘違いでなければ嬉しいなぁ。

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