2009/06/16

最強のひよ

近所(というよりほぼウチの敷地内)で暮らす野良セキセイインコ、「いんこっつ」。
あやつらは野生でも飼い鳥でも変わりません。

他のとりと比べて特徴的な点は、
・すずめなどに比べると落ち着きがあり、あまり飛ばない
・飛ぶのは嫌いではないらしく、ムダにぐるぐる中距離を飛ぶ
・おっとりしてる
・地べたを走るスピードが速い(セキレイ並=多分ことり界No1)
・飛ぶスピードが速い(つばめと同等)
・小回りはつばめほど効かない(多分体重が重いため=すずめ程度)
・食後は独り言タイム(モノマネ)
・つばめやすずめのみならず、ひよの後を追って飛んでいく事も

警戒心が薄くおっとりしているようにみえて、案外野生で生きていくのに十分な素質があるのが分かります。

で、セキセイインコの特徴である「モノマネ」。
いんこっつのマネで一番多いのが「すずめ」、、、ではなく「ひよ」。
ひよの1/5程の音量で「ひーよひーよ」とか「キェー」とかしゃべってます(鳴いているのとは違って、自己満足系)。
もちろんすずめの鳴きまねもしてるし、セキセイインコ特有の「ギャギャギャギャ」とかも発します。



このところ、「ひよはことり界で絶大な信頼があるんじゃないか?」と思うようになりました。
ひよの行動の特徴は、
・機嫌が良いと、食事中にことりが近くにいても気にしない
・機嫌が悪いと、食事中に視界に入ることりを追い払う(ヒトが「まあまあ」と仲裁に入ると、やめてくれたりする)
・食性が同じでない限り、ことりをムダに威嚇・攻撃する事はない(日本には甘党のことりがいないため、これはあり得ない)
・邪魔だと思うと誰だろうとケンカを売る(ことりにはケンカを売らない)
・集団行動する敵に対して単独でケンカを売るようなバカではない
・敵が群れるヤツらなら、徒党を組んでケンカを売る
・ヒトを見分けている
・エサを提供していると、どの野鳥よりヒトとの距離感が近くなる

日本の野生にはいないセキセイインコであっても、ひよは最初から無視してました。
野次馬のすずめとつばめが追いかけていただけで、ひよは「あっそぉ」的な。
未だにひよは「いんこっつ」のことを(良い意味で)気にもかけてません。

いんこっつがひよの鳴きまねをするのは、そういった「かっこいい」ヤツだから、、、かもしれません。



ひよ、マジでかっこいいんですよ。

つい数日前、聴き慣れない猛禽類の鳴き声が。
畳んだ羽が模様のない赤茶色。「サシバ」です。
さらに遠くには鳶の家族(両親+子供)、3羽。

普段なら「おぉ、久しぶりの猛禽類!!」って所なんですが、今は「ぱや(ヒナすずめ卒業直後)」や「いんこっつ(野良インコ若鳥)」がいるので、できれば早く立ち去ってほしい思いでした。


杉のてっぺんで周囲を見渡すサシバ。
ところが突然その杉の木から灰色の中型の鳥が!
「ひよ!!!!」
下からサシバを攻撃し、サシバはあっさり退散。
ひよは1羽でした。
ありえね〜〜〜〜!!!!かっけ〜〜〜、ひよ!!!!!


サシバはハシボソガラス(全長50cm)程度はある、それなりに大型の鳥です。
時にはことりをも食べる猛禽類です。※基本は田畑の虫やらヘビやらを食べるらしい
それを基本的に果物食で中型のひよが1羽であっさり追い払うとは…。


田舎でカラスとことり類が生活圏を分けてバランスをとっているのは、このひよ達がいるからかもしれません。
カラスもひよのケンカっ早さはヤバいと思っているフシもありますし。
強きをくじき、弱きを助ける。
なんて、ひよは弱きを助けようなんて思ってもいないだろうし、ただ自分達を脅かしそうなヤツらを近所から追い払おうとしてるだけなんでしょうけど。

ひよの集まる所にすずめが安心して集まり、すずめの集まる所に他のことり達が集まる。
ことりのボスは、「ひよ」だったんですね。
やばい、ひよ、かっこいいぞ〜。


ちなみにひよの生息分布、日本以外では台湾・中国南部だそうで。
あぁ、古来から日本人にとって兄弟のような土地ですね。ひよと共に日本人もある??


ひよは「日本の侍魂」とさえ思うようになりました(明らかに行き過ぎなんですが(笑))。
何にしてもひよ、何だかそういう美学を感じます。

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